本日は、皆様、ご多忙のところ『一般財団法人 衆我財団』設立記念式典並びに贈呈式にご来臨を賜り、
誠に有難うございます。
高い所からでございますが一言ご挨拶を申させて頂きます。
私どもは、我が国の芸術文化、とりわけ伝統芸能の保存・発展のために何かお手伝い出来る事はないかと検討を重ねて
参りましたが、このたび皆様のご理解とご協力を得まして、『一般財団法人 衆我財団』を設立するに至り、
先ほど第1回の理事会並びに評議員会を済ませたところでございます。
これも皆様の温かいご理解とご支援の賜物と厚く御礼申し上げます。
当財団設立の経緯についてお話させて頂きます。
私の父 小林豊は「小林製薬株式会社 代表取締役副会長」として、また「公益財団法人 小林国際奨学財団 評議員議長」を
致しております。
17年前に甲南大学同窓生として大倉流小鼓方 十六世宗家 大倉源次郎様よりお話を頂き「大阪能楽会館 能楽教室 体験講座」を毎年心ばかりの支援をさせて頂いて参りました。
また、私の母 小林博子はアジアからの留学生を毎年70名の支援と薬学研究室15箇所の助成をしている
「公益財団法人 小林国際奨学財団」の副理事長をしており、13年間で総数646名の留学生を母親の目線と愛情で支援を
重ねるにつれ世界情勢変化の中、外国人だけでなく日本人に手を差し伸べる方法はないものだろうか? との母の願望が年々大きくなって参りました。
この様な両親の元、二つが一つのご縁と繋がり財団設立となりました次第でございます。
新しい財団には新しい風が吹くようにと若輩者の私を始め役員、評議員が選ばれましたのが「衆我財団」でございます。
お能を全くわからず至らぬ事も多々あるかと存じますが、8人揃い、所期の目的に向かい努力をいたす所存でございます。
さて、当財団の初めての事業と致しまして、観世流シテ方 大槻文蔵様のご指導のもと準備を進めて参りました。
その結果、本年は神戸・大阪・名古屋の能楽養成会への2泊3日の研修旅行費全額支援、並びに舞台用と
稽古用「袴」各々16名分を贈呈致す事となりました。
この様に支援させて頂けますのも当財団を全面的に支援下さいます「小林製薬株式会社」と
「公益財団法人 小林国際奨学財団」のお陰でございます。
この場をお借り致しまして感謝の意を表したいと存じます。
ありがとうございました。
それでは今後とも皆様の一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ『一般財団法人 衆我財団』設立の
ご挨拶とさせて頂きます。
ありがとうございました。
2014年7月21日 日本経済新聞に掲載されました。